これまでの実生活で少なくとも私は微分積分を使ったことが無いし、これから使うこともないでしょう。その他に化学式や公式の類も学生の頃にはテストの点数を得るのに必要だったので覚えましたが、その勉強の大半は何かの役に立つこともなく忘れてしまいました。
でも、この勉強に意味がなかったのかと言えばそうではありません。少なくともその分野について自分が踏み込んで、興味を示すかどうかを教えてくれたのですから。
私にとってそれらは、魅力的な分野ではありませんでした。たまたまフルートをはじめに知ってしまったから、それを仕事にしようとするほど熱中したに過ぎません。人によっては、微分積分や化学式やスポーツだったりするのです。
つまるところ、人は知り得たものにしかなれないのです。知らないものはイメージが出来ないからです。その人の中では、そもそも「無い」ものなので成りようにありません。
“蛙の子は蛙”ということわざは、凡人は凡人にしかなれないという卑下した意味合いで使われていますが、ただ私はネガティブにとらえる必要も無いと思っています。ポジティブにとらえれば、サラブレッドの優秀な人材を効率よく育成できるということです。