演奏家の筋トレ

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年端も行かぬ少年少女が、類まれなる演奏を披露することは良くあります。

フルートでも早期に才能を開花させる演奏家がいます。ジュニアコンクールや学生コンクールを聴きに行けば、一昔前は大学の課題曲になっていたようなものを小学生や中学生が吹くのです。しっかりとしたテクニックで、よく通る豊かな音で響かせています。

私は、中学生のほんのひと時、吹奏楽部に在籍していたことがあります。その学校は特に強豪と言われる楽団ではありませんでしたが、毎日のハードなメニューを課せられていました。それは主に筋トレのメニューでした。基礎体力向上といって腕立て伏せ、腹筋背筋を、心肺機能を高めるために、ロードワークでは運動部と一緒になって走っていました。気を抜くと先輩にシバカれるのです。その後クタクタになったところで、ようやく楽器の練習に入るのです。部活対抗リレーでは、陸上部を差し置いて優勝までしてしまったことから「吹奏楽部」は運動部と言われていました。

このような話は他の学校でもあるようです。

毎日の厳しいトレーニングをこなしてのぞんだコンクールでは、思うような結果は出ませんでした。勝敗を分けたのは何だったのでしょうか。部員の総筋肉量でしょうか?

絶対に違いますよね!

筋肉は演奏するために必要ですが、それがメインにはなりません。姿勢を保つために、楽器を持ち続ける為に、吹き続ける為に、体中の筋肉は作用していますが、それは少年少女にも出来ることです。

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