主にクラシック音楽と言っているものは、ヨーロッパで発生した”古典(クラシック)”音楽のことを指します。
先の例にも上げましたが、日本の古典も文字は「あいうえお」であることは変わりません。現代、平安、鎌倉、江戸時代も「あいうえお」です。それにも関わらず、古典を読むには「知識」と「読解力」が必要です。現代文のつもりで読んでも何割かの意味しかわかりません。単語や当時の言い回し、慣習や文化を知ればより理解が進みます。
さらに、それを声に出して表現しようとしたら、大変なものです。日本人ですら大変なものを、もし外国人が挑戦しようものなら、どれだけの努力が必要か想像するに難くないと思います。
クラシック音楽は楽譜という共通言語を得たことで、世界的に広まりました。しかし、読めることと表現できることには大きな隔たりがあることを認識しないといけないと思います。300年前の作品も演奏するのですから!
しかし、このような言葉もあります。
「音楽だけが世界語であり、翻訳される必要がない。そこにおいては魂が魂に話しかける。」
これは、日本ではJ.S.バッハの言葉として語られていますが、正確にはベルトルト・アウアーバッハというドイツの詩人の言葉です。