その後、スピーカーを自作したことがありました。キャビネットを組み立て、内部に吸音材を仕込み、スピーカーをパネルに固定して、配線します。アンプに比べると比較的簡単な作業です。
エイジングというのは知っていたので、初めの音に絶望することはありませんでしたが、最初の音は本当に酷いものでした。失敗したかな?と思ってしまいましたが、とりあえず様子を見ることにして、しばらく再生を続けました。スピーカーの場合も、ある時から素直な出音になり、その豹変ぶりには驚くものがありました。まったく別物に変身してしまったようです。エイジングとはサナギからの脱皮なのかもしれません。
そしてもう一つ。メインで使っているスピーカーは約20年前のものです。いくつも聴き比べた中でフルートの音が一番美しく聴こえるものを購入したお気に入りのスピーカーです。
最近、ツイーター(高音用スピーカー)の調子がおかしくなりました。跡切れ跡切れで、接触不良のようです。どうやら経年劣化でコイルのどこかが断線してしまったのです。自分では修理できないので、依頼することにしました。キャビネットごと細かなメンテナンスを含めて職人さんにお願いし、約1ヶ月の入院となりました。
左右ともコイルを巻き直し、メンテナスを終えて戻ってきたスピーカーの最初の出音の印象は今までのものとはまるで違いました。
しょぼい
せっかく修理したのに!いやいやチョット待って。…エイジングが必要です。しばらく再生していると、やはり!いつものキラメキが戻ってきました!それも初々しく鮮明に。