フルート 齋藤 寛 オフィシャルサイト

穴掘りのプロ

少し前に、「寿司屋になるには3ヶ月の勉強で充分」という炎上してしまった話題がありました。十年はかかるといわれている職人の道を「修行は不要」と言ってしまったのが原因です。すし職人を巻き込んで話題となりました。

職人の道は厳しいというイメージがありますが、職人曰く「握るのは簡単」なんだそうです。

以前、熟練の職人は、切り分ける身や、握るシャリの重さを瞬時で把握できると聞いたことがあります。米粒の数まで揃えることが出来るんだとか。

しかし、その専門学校では、職人になるための技術を要領良く教えるそうです。

これがもし音楽だったらと仮定してみます。ピアノをはじめて3ヶ月でなにが弾けるようになるでしょうか?

【寿司職人】
3ヶ月の職人 × 赤身
3ヶ月の職人 × 大トロ
ベテラン職人 × 赤身
ベテラン職人 × 大トロ
寿司の機械 × 赤身
寿司の機械 × 大トロ

【ピアニスト】
3ヶ月の奏者 × 電子キーボード
3ヶ月の奏者 × スタインウェイピアノ
プロの奏者 × 電子キーボード
プロの奏者 × スタインウェイピアノ
自動演奏 × 電子キーボード
自動演奏 × スタインウェイピアノ

このように整理してみると、寿司が3ヶ月でも良いと言われてしまうのは、ネタの方の比重が大きいからではないでしょうか。ネタさえ良ければ私でも旨いものが握れそうですが、スタインウェイピアノなら猫に小判です。技術の習得は年数ではないので、比べられません。

単純に技術だけなら、同じ域に達することはそれほど難しくないと思います。むしろガムシャラに技術に執着している時の方がより技術的かもしれません。では、何が違うかと言えば、きっと「深み」ではないでしょうか。その分野で、経験する様々な事柄が個性となって現れるのです。

技術は3ヶ月で学べるかもしれませんが、その先は長い道のりだと思います。

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