クラシック音楽は”ヨーロッパの音楽”という認識が広くあります。それは、現在重要とされているレパートリーがバッハやモーツァルト、ベートーヴェンといった西欧の作曲家だからです。
その土地で過ごす間に、いつのまにか体に染みた旋律やリズムはそれぞれの作品に影響を与えたに違いありません。実際に地場の民謡を取り入れた作品は多くあります。
そして演奏家は、その作品を表現しないといけません。
日本人が、日本の童謡を自然に歌えるように、彼らもまたその土地のものは労せずに表現出来てしまうのです。
ヨーロッパに住む人達は、生まれながら潜在的にクラシック音楽のネイティブなのです!
そのコンプレックスは、音楽を続けてからしばらくの間、心の底に沈んだままとなっていました。
なにせ当時クラシックのCDを検索すれば、一流と言われるのはオーストリアやドイツのオーケストラ、フランス人の演奏家が席巻していたのですから。