フルート 齋藤 寛 オフィシャルサイト

劣等感

今の自分を突き動かしているものはなにかと考えてみます。音楽に対する探究心や知識欲、もっと上手くなりたいという気持ちが確認できます。しかし、根底で支えているのは、私の場合「劣等感」が大部分を占めているような気がします。

なぜフルートを始めたかといえば、ただキラキラ光る楽器が格好良かったのです。カラスのように輝くものに目を奪われました。商店街の楽器店でディスプレイされたフルートは光を浴びて眩しいものでした。

はじめて手にしたフルートのCDはパトリック・ガロワでした。「黄金のフルート貴公子」は素敵な姿で、憧れました。心地の良い音楽に酔いました。こんな風に吹けるようになりたいと。

楽器店で試し吹きをした時には、難なく音が出ました。吹く前は店員さんから「はじめから音が出る人はそうそういませんよ」と言われていたので、音が出た時には有頂天になりました。「すばらしいですね!びっくりしました。フルートの才能があるんじゃないですか!」

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