フルート 齋藤 寛 オフィシャルサイト

音楽家のDNA

音楽の中に含まれる童謡や民謡のモチーフ、または、リズムやノリに、子どもの頃から慣れていれば、自然に振る舞えるのでしょう。私たちが、尺八や箏の響きを容易に想像し、盆踊りができるように。

私たちは、潜在的に日本音楽のネイティブです。だからといってそれを簡単に習得できるかといえばそうではありません。同様に、彼らは潜在的にはクラシック音楽のネイティブなのかもしれませんが、無条件でその道の成功が保証されているわけではないということです。

幼年期に積極的に関わっているものが、その後の感覚に影響を与えているのは自明のことです。しかし、世界的に生活の様式が似通っている現代となっては、関係ないのかもしれません。ただほんの少し「得意なことかも」と思う程度です。

実は私たちが、慣れ親しんだ歌の中には国外の旋律も多く存在します。

  • 「蛍の光」スコットランド民謡
  • 「むすんでひらいて」フランス歌曲
  • 「庭の千草」アイルランド歌曲
  • 「埴生の宿」イングランド曲
  • 「ちょうちょう」「かえるのがっしょう」「やまの音楽家」ドイツ民謡
  • 「おおまきばはみどり」チェコスロバキア民謡
  • 「ぶんぶんぶん」ボヘミア(チェコ・ポーランド近郊)民謡
  • 「家路(遠き山に日は落ちて)」ドヴォルザーク作曲・宮沢賢治作詞

これらの歌を自然と歌ってきたと思います。これは日本人にも、潜在的にクラシック音楽のDNAが宿っている事を意味しているのではないでしょうか。

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