フルート 齋藤 寛 オフィシャルサイト

緊張の主な原因は、他人の目、他人の評価、失敗の恐れ、責任感や未来への期待からでしょう。露出趣味や相当なナルシストでもなければ嫌なシチュエーションです。

自分のことを言えば、私はあがり症です。どうやらそのようには見られていないようなのですが、内心は、はち切れんばかりの緊張が走っています。イメージトレーニングがいいと言うので、試していたこともあります。でも、観客をジャガイモのようには思えないし、ポジティブシンキングだけではどうにもなりませんでした。

最終的には自分を頼るしかありませんでした。後悔を残さないほどに練習したら、いつものように音楽にただ没頭するよう努めるのが、一番効果的でした。

そのために取り組んだのは「息づかい」についてです。

ブレスは自制心(コントロール)です。音楽崩壊の原因はほとんどこのためです。どんなに、心臓が高なっても呼吸だけは忘れてはいけません。自分の「息」で、普段どおりの呼吸を心がけます。

普段の練習では、どれだけ音楽に没入できるかが、後の自信にもつながると思います。これには集中力や精神力がともないますが、「自」と「心」を高めるものです。

息は、「粋」で「意気」、「活きた音楽」、「域を越えて」…そんな「いきづかい」で演奏したと、常々思っています。


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