フルート 齋藤 寛 オフィシャルサイト

楽器を大切に

中学生頃は、ハードロックやヘヴィメタルに夢中になっていました。激しい音楽と独特の世界観に魅了され、派手なステージパフォーマンスにも惹かれました。熱狂に暴れ、狂宴のクライマックスにステージの機材ごと燃やしてしまうような過激なものにさえ心を奪われました。時にはドラムを叩きつけ、シンバルを打ち付け、ギターやベースは放り投げられ、ネックが折れたボディは置き去りにされました。その衝動の中で観客の興奮は最高潮に達するのです。そして、騒乱を鎮めるように奏でられるバラードは、対照的な哀愁を漂わせ、その音楽に心酔したのです。

このようなパフォーマンスはロックバンドの中では定番だったのです。

当時はこれこそロックだと、当然のように眺めていました。そして憧れてさえいました。このパフォーマンスで会場が盛り上がるなら、と。きっと壊された楽器はメインの楽器ではなかったのでしょう。安いものだったかもしれません。実際に、インタービュー記事で読んだこともあります。壊すために何本か用意していると。

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